両親が亡くなった後は、実家を相続することになりますが、相続後の管理を怠ると様々な悪影響が出てしまいます。
近隣住宅・住民に迷惑をかけて賠償責任を負うことがないように、対処法について理解しておきましょう。
今回は、両親が亡くなった後、実家に住まない場合の対処法を紹介します。
1つ目は、倒壊です。
人が住んでいない建物は、空気の入れ替えがほとんど行われません。
そのため、湿気がこもりやすく、壁や床のカビの原因となります。
また、水を使うことがないと排水管が詰まってしまいます。
排水管の詰まりによって、雨水が滞留して天井が崩落するといった事態も考えられます。
これらの原因により建物の倒壊で近隣住民に怪我や隣家の損害が起こった場合には、所有者が責任を負わなければなりません。
2つ目は、放火です。
火災の主な原因のうち、放火は全体の約20パーセントを占めていますが、空き家は放火の標的になりやすいと言われています。
また、失火によって近隣に火事が広がった際には損害賠償義務を負う必要があります。
3つ目は、不法投棄です。
管理が行き届いていない家は、不法投棄されやすくなります。
不法投棄のゴミは所有者が捨てなければなりません。
また、悪臭が発生した場合は管理責任を問われる可能性もあります。
前述した通り、空き家には様々なリスクがあるため、実家を相続した後にはただちにしかるべき対処をする必要があります。
実家相続後の対処法は主に2つあります。
1つ目は、管理することです。
家には誰も住まないものの、手放したくない場合は管理のみする方法を取ると良いでしょう。
ただし、建物を所有していると固定資産税を納めなければなりません。
また、住まない家なのにわざわざ管理のためにコストをかける必要があるという側面もあります。
2つ目は、売却することです。
実家を手放しても問題ない場合は、早急に売却の手続きをとると良いでしょう。
税金や管理コストの負担がなくなり、手間も省けるというメリットがあります。
ただし、売却する場合は、登記の書き換えや境界の確定を行う必要があります。
今回は、両親が亡くなった後、実家に住まない場合の対処法を紹介しました。
実家に住まない場合は、放置することがないように気を付けましょう。
また、実家をそのまま所有するメリットがない場合は売却を検討すると良いでしょう。